エアコン工事を行う際に「真空引き」は欠かせない作業の一つです。適切な真空引きを行わないと、冷媒配管内に空気や水分が残り、エアコンの性能低下や故障の原因となります。この記事では、真空引きの重要性、正しい施工手順、そしてよくあるミスについて詳しく解説します。
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1. 真空引きとは?
真空引きとは、エアコンの冷媒配管内に残っている空気や水分を除去する作業のことです。新しくエアコンを取り付ける際や、修理・ガス補充を行う際には必ず実施するべき工程です。
エアコンの冷媒配管内に空気や水分が混入すると、以下のような問題が発生します。
• 冷却性能の低下(熱交換が効率よく行えない)
• コンプレッサーの負担増加(圧縮が適切に行えず、異常高圧になることも)
• 配管内の腐食(水分が原因で酸化し、配管にダメージを与える)
• フロンガスの流れが悪くなる(エアコンの効きが悪くなる)
つまり、真空引きはエアコンの長期的な性能維持に欠かせない工程なのです。
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2. 真空引きの正しい施工手順
必要な工具・機材
• 真空ポンプ
• マニホールドゲージ
• チャージホース
• ボールバルブ付きアダプター(必要に応じて)
施工手順
① 室内機・室外機を設置し、冷媒配管を接続
• 配管のフレア接続部のトルク管理をしっかり行う
• ガス漏れを防ぐために、適切な締め付けトルクを守る
② マニホールドゲージと真空ポンプを接続
• 低圧側のサービスバルブにマニホールドゲージを接続
• マニホールドゲージと真空ポンプをホースで接続
③ 真空ポンプを作動させる
• 15分〜30分程度、真空ポンプを回し、配管内の空気と水分を抜く
• 時間は配管の長さや湿度によるが、最低15分は行うのが一般的
④ 真空保持(気密確認)
• 真空ポンプを止め、ゲージの数値が上がらないか確認(5分〜10分)
• 数値が戻る場合、どこかに漏れがある可能性があるため、再確認が必要
⑤ バルブを開放し、冷媒を流す
• サービスバルブをゆっくり開放し、冷媒を配管内に流す
• 急に開けるとエアパージをしてしまう可能性があるため、慎重に行う
⑥ 動作確認
• エアコンを試運転し、異常がないかチェックする
この工程をしっかり行うことで、エアコンの効きが良くなり、長期間トラブルなく使うことができます。
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3. よくある真空引きのミスと対策
❌ 1. 時間が短すぎる
「5分だけ真空引きをしたからOK」と思っている人もいますが、短時間では空気や水分が完全に抜けません。最低でも15分、できれば30分は真空引きを行うのが理想です。
❌ 2. 漏れチェックをせずに冷媒を流す
真空引きをした後に、ゲージの数値が変化しないか確認せず、すぐに冷媒を流すと配管の接続不良に気づけません。気密確認のために、数分間はゲージの数値を見て真空が保たれているか確認することが重要です。
❌ 3. サービスバルブを急に開放する
バルブを急に開けると、配管内に微量な空気が残ったまま冷媒が流れ込み、内部に気泡が発生する可能性があります。ゆっくり慎重に開放するのがポイントです。
❌ 4. エアパージをしてしまう
昔の方法として、エアパージ(ガスを少し抜いて空気を出す)がありましたが、フロンガスの放出は違法行為です。必ず真空引きを行い、適切に施工することが求められます。
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4. 真空引きをしっかり行うことで得られるメリット
✅ 冷却・暖房能力の最大化 → 配管内の異物を除去することで、エアコンの効きが良くなる
✅ エアコンの寿命が延びる → 不純物がコンプレッサーに悪影響を与えず、故障リスクが減る
✅ トラブルの未然防止 → 水分や空気が原因の故障(コンプレッサー焼き付き、ガス詰まり)を防げる
✅ 適切なガス充填が可能 → 真空引きをしっかり行えば、ガスの充填量も正確になり、安定した運転ができる
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まとめ
エアコン工事の真空引きは、見落とされがちな重要作業ですが、施工品質を大きく左右します。手抜きをすると冷房・暖房の効きが悪くなるだけでなく、長期的に見て故障の原因となります。
エアコン業者として**「確実な真空引き」**を行うことで、施工品質を向上させ、顧客満足度もアップします。「取り付けたばかりのエアコンの効きが悪い」と言われないように、しっかりとした施工を心がけましょう!
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