真空引きの重要性と正しい施工方法

エアコン工事を手がける皆さんにとって、「真空引き」は工事品質を大きく左右する重要なプロセスです。今回は、協力業者としてこの施工を「きちんとやってくれる会社」「意識の高い業者だな」と思わせるための、真空引きの重要性と実際の施工手順をできる限り詳しくご紹介します。あなたが今、エアコン取り付け/工事を行っている立場であれば、ぜひこの内容を自社ブログや募集ページに使って「この会社は施工に手を抜かない」という安心感を打ち出してください。

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真空引きの重要性
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まず、なぜ真空引きを丁寧に行うことが重要なのか。その理由を施工側・事業者として、相手(協力業者)にも「ここをちゃんと理解して施工してくれるな」と感じてもらえるように、詳細に説明します。

配管内の空気・水分・不純物を除去するため

施工前後の配管、室内機・室外機をつなぐ冷媒管には、どうしても空気中の湿気やホコリ・ゴミが残ってしまいます。そうした「水分」や「空気」「不純物」が配管内に残るまま冷媒ガスを流してしまうと、低温側・高圧側ともに冷媒の流れが邪魔されてしまいます。例えば水分が残っていると、冷房モード時に冷媒温度が低くなる部分で水が凍結し「アイスプラグ(氷の詰まり)」の原因となることがあります。
このような状態では、せっかく高性能機器を取り付けても「効きが悪い」「電気代が高い」「運転音がうるさい」「早期に故障する」といったリスクが高まります。

冷媒回路が本来の作動を発揮できるようにするため

冷媒回路には「冷媒ガスだけが流れている」という理想的な状態が求められます。そこに空気や水分が混じると圧力・温度のバランスが崩れ、熱交換効率が落ちます。例えば、配管内に残った空気があると冷媒がそれを圧縮・膨張させるための余分な負荷が掛かり、コンプレッサーに負担がかかるリスクがあります。
その結果、コンプレッサーの焼き付きや高温運転、さらには配管や接続部の損傷といった故障要因に発展する可能性があります。

電気代やランニングコストの抑制

効率が落ちれば当然、同じ冷暖房効果を得るためにより多くの電力が必要となります。つまり、真空引きを省略したり不十分だったりすると「施工当初は普通に動いていても、数年後に突然効きが悪くなった・電気代が上がった」というトラブルになりがちです。実際「真空引きをきちんと行えば、配管内の空気や水分が減って冷媒がスムーズに動くようになる」という解説もあります。
協力業者として「長期で安心して任せられる工事」だと感じてもらうためには、こうしたランニングコスト視点も伝えておくと説得力が増します。

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正しい施工手順
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続いて、実務として“どこをどう押さえれば良いか”を、あなたが協力業者に対して「ここまでやります」と言えるレベルで説明します。

準備と接続

まず、配管取り付けが完了し、室内機と室外機が配管で接続された状態を確認します。配管のフレア接続部やサービスポートナットなどが適切に締まっていること、配管がねじれ・傷み・養生不良でないことをチェックします。
次に、真空ポンプとマニホールドゲージ、チャージングホースを用意します。マニホールドゲージは低圧側・高圧側の区別があるので、低圧側(青ホース)を室外機のサービスポートに接続、中央(黄ホース)を真空ポンプに接続します。バルブの開閉状態・接続部の締め具合・ホース内部のエア抜きなどを確認します。

真空引き作業

真空ポンプを作動させ、配管内を真空状態に引きます。目安として15分程度の運転時間がよく挙げられていますが、環境(湿度・配管長・露出・養生状態)によっては30分以上行うケースもあります。
この際、マニホールドゲージで低圧側の圧力が十分に下がっていることを確認します。たとえば「-100 kPa(真空に近い状態)」を目安にする説明があります。
真空ポンプ運転後、バルブを閉じて数分放置し、圧力の上昇がない(=気密が保たれている)ことを確認します。もしゲージの針が戻る・圧力が上がるようであれば、配管接続部やホース・バルブ等の漏れを疑って再確認が必要です。

バルブ操作・冷媒注入

真空引き確認後、マニホールドゲージ・チャージホースを外す前に室外機のサービスバルブ(低圧/高圧両側)を適切に操作して冷媒を配管内に循環させます。配管内が真空状態で冷媒注入がなされることで、「空気・水分・不純物がほぼ除かれた冷媒回路」が完成します。
その後、運転を開始し、冷媒圧力・温度・運転音・振動などをチェックして異常がないことを確認して引き渡しとなります。これにより、取り付け後の安心できる運転スタートを保証できます。

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施工時に気を付けたいポイント・よくあるミス
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協力業者として「きちんと分かって施工してくれるな」と思わせるためには、以下のような“施工ミス避けるべきポイント”も押えておくと良いでしょう。

・配管接続後にホースキャップやサービスナットをしっかり養生しないまま放置することで雨水やホコリが入り込み、水分が残るケースがあります。実際、隠ぺい配管後に雨風で水分が入り、真空引きしても氷詰まりを起こしたという実例があります。
・真空ポンプの能力が低かったり、ホース内部・バルブが汚れていたりすると真空度が十分に取れず、長期的に冷媒性能が落ちたり故障要因になる可能性があります。
・真空引き後の気密確認を省略することで、初期運転では正常に見えても数か月後に圧力変化・効き低下を起こすことがあります。時間を掛けてでも確認することが施工品質として大きな差になります。
・配管長や高低差、露出ラインの有無によって、真空引きに要する時間・チェック項目が変わります。「いつも15分だからいいや」という意識では対応できません。湿度の高い地域・長配管・露出配管などでは時間を長く取るべきという提示もあります。

 


 

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