エアコン工事の現場で起きるトラブルの多くは、実は施工そのものが原因ではありません。もちろん、施工ミスが原因になるケースもゼロではありませんが、現場を長く見ていると「工事前の説明不足」が引き金になっているケースが非常に多いと感じます。特に家電量販店案件や業務委託のエアコン工事では、この施工前説明の質が、その後のクレーム有無を大きく左右します。
エアコン工事は、お客様にとっては頻繁に経験するものではありません。そのため、工事内容や制約条件を当然のように理解している前提で話を進めてしまうと、後から必ずズレが生まれます。このズレこそが、トラブルの正体です。
まず多いのが「聞いていなかった」という不満です。例えば、配管が露出になること、化粧カバーの色が完全一致しないこと、既存穴が使えず新規貫通が必要になること、室外機の設置位置に制限があることなど、工事側からすれば当たり前の判断でも、お客様にとっては初耳であるケースが少なくありません。施工前に一言説明していれば納得してもらえた内容でも、工事が終わった後に初めて知ると、不満や不信感に変わってしまいます。
次に多いのが、音や振動に関するトラブルです。特に室外機の設置位置や配管の取り回しによって、運転音の感じ方が変わることがあります。工事的には問題がなくても、「思っていたより音が大きい」「前のエアコンよりうるさい」と感じるお客様は一定数います。この場合も、事前に「設置環境によって音の感じ方が変わる可能性がある」という説明をしておくかどうかで、クレームになるかどうかが大きく変わります。
水漏れや結露に関する不安も、施工前説明が重要なポイントです。例えば、ドレンホースの勾配や排水先の状況、冬場や梅雨時期の結露リスクなど、工事側は注意して施工していても、環境要因によっては100%防げないケースもあります。こうした「起こり得るリスク」を一切伝えずに工事を終えると、万が一トラブルが起きた際に「説明されていない」「手抜き工事ではないか」と疑われてしまいます。逆に、施工前に丁寧に説明しておけば、何かあった際も冷静に対応できる関係性が築けます。
また、施工時間に関するトラブルも見逃せません。エアコン工事は、現場状況によって想定以上に時間がかかることがあります。隠ぺい配管や高所作業、既存配管の状態確認など、実際に分解してみないと分からない要素も多いのが現実です。施工前に「状況次第では時間が前後する可能性がある」と一言添えておくだけで、待ち時間に対する不満は大きく減ります。
施工前説明を怠ると、工事がどれだけ丁寧でも評価されにくくなります。エアコン工事は完成形だけで評価される仕事ではなく、そこに至る過程や対応も含めて評価される仕事です。特に量販店案件では、アンケート評価が次の仕事量に直結するため、この差は無視できません。
逆に言えば、施工前説明をしっかり行う業者は、自然とクレームが減り、評価が安定します。難しい話をする必要はありません。専門用語を並べるよりも、「こうなる可能性があります」「この場合はこうなります」と、実際の仕上がりをイメージできるように伝えることが大切です。この一手間を惜しまない業者ほど、長く安定して仕事ができています。
エアコン工事業者として長く続けていくなら、技術力と同じくらい、説明力も重要なスキルです。施工前説明は、トラブルを防ぐための作業であり、自分自身を守るための保険でもあります。忙しい現場ほど省きたくなる工程ですが、ここを丁寧に積み重ねていくことが、結果的に仕事量を増やし、信頼を積み上げる一番の近道だと、現場を見続けてきた立場として強く感じています。
これからエアコン工事で安定して稼ぎたい、協力業者として評価を上げたいと考えている方ほど、ぜひ施工前説明を「作業の一部」として意識してみてください。たった数分の説明が、その後のトラブル対応時間を何時間分も減らしてくれるはずです。
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